しまったと思ってももう遅かった。テレビという雑音があったのにもかかわらず、私のつぶやくような想いは大和くんに届いてしまって。畳み掛けるようにテレビが切れると、二人の間には沈黙しか残らなくて。大和くんの顔を見るのが怖かった。せっかく築いた関係を壊すのが、怖かった。 ぎしりと音をたててしまいそうなほど、体が硬直していて。心臓だけがとくとく、とくとくとうるさい。うつ向いた大和くんの顔からは何の表情も見えなくて。あぁ、困らせてしまったんだとひどく後悔した。 うなだれた大和くんのつむじばかり見てるわけにはいかなくて、腕の中にいるクッションを抱き締めた。………困らせたかったわけじゃないのに。なんだか、体を動かすことすら罪な気がして。息をすることすら、苦しくて。どうにかして、この沈黙を打破したかった。けれど、どうすればいいのかなんて私には思いつかなくて。 「ぼく、僕もね、」 恥ずかしそうに大和くんは口元を腕でおおい隠す。それからしばらく、口を開いたりばっと顔をあげたりを繰り返して、ようやく大和くんはこちらを向いてくれた。まだ、微妙に目線はあわないのだけれど。 (期待して、いいの?) 大和くんの好意は、ずっと感じてた。 でもそれが彼のニュートラルだと分かっていた。 私だけが特別なんじゃないと思っていた。理解してた。 だから、 「僕も、ちゃんが…………すき」 その目は、まっすぐ私を見ていて。 大和くんの顔や、首や、耳は、こちらが照れるくらい赤くて。 07.03.26 |